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お酒と健康情報

第3回 パスツール

『パスツールの発見伝』
 こんにちは!前回お話した、日本酒風呂は試していただけましたか?私は、日本酒を湯船にいれてみたところ、お風呂から出ると肌がツルツルしていました。そして、次の日の化粧のノリもバッチリでした。ただ今日本酒風呂を継続中ですので、近々ダイエット効果が現れてくると思います。(笑)
さて、今回の話は、お酒にまつわるエピソードです。
 
 昔、この世の生物はすべて自然に発生するという自然発生説という考えがありました。食べ物が腐敗してしまうのは、食べ物から自然に微生物が発生し、その微生物が食べ物を腐敗させるという考え方でした。食べ物から自然に生物が発生するわけがないと思いますよね。しかし、当時は17世紀。地球が宇宙の中心であるという天動説が存在していた時代ですので、無理もありません。
 
天動説に変わり、地動説を唱えたガリレオ・ガリレイのように、この自然発生説を真っ向に否定した人物がいました。その名はルイ・パスツール(1822〜1895)。微生物の祖と呼ばれる人物です。空中には目では見ることのできない微生物がいて、その微生物が食べ物を腐敗するという事を、実験によって証明しました。そして、この人物こそが、微生物はお酒の醸造に関係しているという事を発見した人なのです。
 
ここで、簡単にお酒の造り方の紹介をします。お酒は、酵母という微生物が糖をアルコールに変える事によってできるのです。これをアルコール発酵と言います。例えば日本酒やビール。日本酒は米を、ビールは麦を原料とします。米や麦の中にあるデンプンを、麹菌(コウジキン)がグルコースという糖に変えます。この糖を酵母がアルコールに変えるのです。ワインはこれとは少し異なった発酵方法をします。ワインの原料は果実。果実にはもともと糖が含まれています。だから、酵母さえいればすぐにワインができてしまうのです。
 
酒作りには欠かせない工程であるアルコール発酵ですが、これは酸素のない状態で行われます。微生物は、私達人間が地球上に誕生するはるか昔から存在していました。誕生して間もない地球には、酸素がありませんでした。微生物は、酸素のない状態で栄養を得る方法を考えました。それが今の酒造りに見られるアルコール発酵なのです。酒造りの工程は、誕生して間もない地球と同じ環境になっているのですね。
アルコール発酵によって微生物が栄養を得ている事、酸素がある事によってこのアルコール発酵は抑制されてしまう事を発見した人はパスツールです。そして、ワインが乳酸菌という小さな菌によって酸敗してしまう事を発見した人もパスツールです。彼はそれを防止するために、約60℃の低温加熱で品質を損なうことなく防腐ができる事を証明しました。彼は、実験によって様々な事を証明し、現在の酒造に関わる大切な事を発見した人物でした。
 
実際は、パスツールが様々な事を発見するはるか昔から、酒作りは行われていました。約5000年前のメソポタミアでは、小麦粉で作った発酵パンから現在でいうビールが作られていました。日本の室町時代では、パスツールが考案した低温加熱殺菌がパスツールの発見前に行われていました。このような事実から、お酒作りの歴史は大変長いものだということが分かりますよね。そして、現在、美味しいお酒が飲めるのも、過去の人達の様々な発見のおかげなのですね。
 
 今回の話は少し盛りだくさんでしたね。今後も今回のようなお酒にまつわるエピソードも話していくつもりなのでお楽しみに。